インシデント
「重大インシデント発生」などのように使う「インシデント」という言葉。
英語の「incident」に由来するカタカナ語です。
航空業界や医療業界などでよく使う言葉ですが、その意味をご存じでしょうか?
この記事では「インシデント」の意味や使い方のほか、「アクシデント」との違いについても解説していきます。
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インシデントとアクシデントの意味
インシデントは「出来事」や「事件」という意味の言葉です。
大きな事件ではなく、ちょっとした事件や出来事を意味し、実害が無いか軽微なものを指します。
一方、アクシデントは「事故」という意味の言葉です。
患者の容体に影響があったり、航空機が衝突するなどの実害が生じている大きな出来事を指します。
「アクシデント」に繋がる可能性がある出来事が「インシデント」です。
特に、重大なアクシデントに繋がるような出来事を「重大インシデント」と言います。
インシデントとヒヤリ・ハット
ヒヤリ・ハットは「事故には至らないものの、事故に直結してもおかしくない一歩手前の事例を認知すること」という意味の言葉です。
「インシデント」と「ヒヤリ・ハット」は同じ意味で使うことが多いです。
「ヒヤリ・ハット」は造語なので、あまり深く考えずに「インシデント」と同じような意味の言葉だと理解すればよいでしょう。
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インシデントとアクシデントの具体例
一例として、ある医療機関に発生した事例の区分けをご紹介します。
レベル0~3に該当する事例が「インシデント」、レベル4~6は「アクシデント」に分類されます。
レベル0:ミスが生じるも、患者には実施されない。
レベル1:ミスが生じ、患者に実施されたが、患者に変化なし。
レベル2:処置の必要はないが、経過観察が必要。
レベル3:簡単な処置や治療が必要。
レベル4:重い処置や治療が必要。
レベル5:長期の治療が必要、または永続的な障害が残る。
レベル6:ミスが原因で患者が死亡する。
このように「インシデント」と「アクシデント」は区別して考えられています。
インシデントの使い方
- 墜落に繋がるような重大インシデントが発生した。
- 当院では、年間100件のインシデントが報告されています。
- ネットワークのセキュリティインシデントを管理する。
などのように使います。
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